カラオケは勉強であり修行でもあって

カラオケに行ってきた。

一人は元合唱部だというプロよりもプロ雀士然とした若者と、

一人は社員然としたというか完全に社員なのだけども、まあオタク風のおっさんと。

完全に歳下なのだけども。


カラオケっつうのは、私にとっては強制的にいなければならない状況に自ら飛び込むという意味で修行であり

合法的にでかい声を出せる密室であり、

そして、全然知らん曲を披露されるという意味では勉強でもあり

帰りがけに無駄にマラカス、タンバリンの技術が向上している事に気づく素敵な時間でもあって

私はカラオケが好きな方だと思う。


コブクロだ、バンプだという曲を聴いて思ったのは

耳が聞こえない人用の字幕入りでテレビドラマを見ているようだなあ という事で、

歌詞がくどく説明的で、分かりすぎて鬱陶しいというか

英語の曲を歌う時にカタカナのルビを振られた字幕を見させられる位鬱陶しく

しかしまあ、売れてるという事は正義。

私はよく分からないまま屈したのであって、悪。

カラオケ空間において私は一人敗北した。


そこでカラオケが上手くないと自覚のある人に知って頂きたい事は、

マイク。

マイクの使い方はとても大事だということ。

マイクはマイクに近づく程に低音を良く拾い、逆に離れると低音はどんどん拾わなくなる特徴がありまして

それにプラスして近づけば当然音は大きく拾いますし、離れれば小さくなります。

つうことは、まずマイクと口の適切な距離っつうものが人それぞれあるという事ですな。

声は小さめだけども、息遣いとか微妙なニュアンスでソウルを歌うみたいな人は

マイクの音量を小さめで、マイクに近づいて歌うのが一番良い訳で

逆に声量があるストロングタイプのマッチョは、マイクの音量は普通でマイクを離して歌うのが良かったり、

当然エコーに関しても、曲の速さや曲調で適切なバランスがありますし

それとはまた別に、マイクの音量と音楽の音量、部屋の大きさ、夏場か冬場かでも

それぞれ適切なバランスが要求されます。

冬場にギャル男とカラオケに行く場合であれば、そのダウンジャケット率の高さから

高音はスポイルされ気味になりがちですから、高音をやや強めにすると良いとか

しかしまあ、毎曲毎曲セッティングを変えるっつうのもめんどいっつうか

さすがに上司が歌ってる最中に、もし仮にそれが最適なバランスであっても

マイクを下げてエコーを弱くしてみたいな事をモニターの下の機材をいじって調整するなんてな事は難しい。

だから私が言いたいのは、

入室したらすぐにマイクの音量を大分下げておく事と、

エコーもそれに合わせて大分弱くしておく事。

素人のカラオケで聞き苦しいパターンは、

マイクの音がバックの音に比べて大きすぎる事と、

エコーが強すぎて訳が分からなくなる場合がほとんどであって、

声が小さい人が歌っている時にマイクの音量を上げるのは、周囲に優しさと認識されるのだけども

声が大きい人のマイクの音量を下げるのは、周囲の人はグッジョブ!と思っても

歌ってる本人がおいおい俺の歌がそんなに聞き苦しいのかよ と思う可能性もあり

やはり、入室時にはどちらも低めに設定するのが最強だと私は結論づけた。

ちなみに、その3人のカラオケは

一人J-POP、一人アニソン、私もそんなの関係ねえと歌いたい曲だけを歌うという

壮絶な空間であった上に、

換気扇が悲しいかな モニターとは真逆の位置にあった為に

マイクの音量もエコーの調整も出来ず、

非喫煙者二人を相手に、終始負けっぱなし。

ストレスを発散しながら、新たなストレスを溜め込むという謎の時間。

ゼロサムゲーム。