ノークレーム、ノーリターン、ノーリアクション

新曲をアップしてからこっち、何の反応も無い。誰からも。

まあ慣れたもんだつって、しかしバンドのメンバーも何も言ってこないっつうのはどういう事か。

誰もいない公園で揺れるブランコを見て、一瞬お化けかと思った次の瞬間

たった今まで誰かが乗っていたのかと辺りをきょろきょろした挙句、

風か と理解する様なそんな気持ち。

そんな私は念願の「四畳半神話大系」を観て色々思った。


まず一番に凄いなと思ったのは、テレビドラマサイズにフィットしていた事。

全12話 みたいな話は、映画に比べれば冗長であるが

一話完結でストーリーを重ねていく事で生まれる良さも、あるにはある。

そういう意味では、音楽でいうところのアルバムに近い形態であると思う。

なので、いわば捨て曲みたいなものも生まれがちであり

一話一話の内容が濃く、何度観ても素晴らしいなんてなものは少ないのだけども

何度も私がここで書いた様に、「勇者ヨシヒコ」シリーズ、「ウレロ不思議少女」シリーズとも

実に素晴らしいっつうのはこれ双方ともコメディという部分抜きでは語れないだろうつって

やはり海外ドラマであっても、「フルハウス」「フレンズ」辺りの定番もコメディであって

四畳半神話大系」も私には痛快なコメディだったなあ と今思う。


どこを切り取っても画面は刺激的に私を高揚させ、

主人公の語りも実にスピード感がありラップ的で、

構図も実に練りこまれてあって、全くもって隙の無い作品であるのだけども

非常に残念な事に、1枚目のDVDには2話入ってあって

なので、私はそういうものだと思って観終わったのだけども

ああ ああ

2枚目のDVDには3話入っていたという事に後から気づいてしまって、

しかし私の中では既にストーリーは終わってしまっていて、

やりどころの無い怒りと悲しみに包まれており、

今しがた調べたところ、ファック。

3枚目のDVDにも3話入っていたという事が分かり

なんと、私は2話見逃しており

責任者出てこい という気持ちで一杯であるのだけども、

まあそれでも、私は満足したので良いかと思う。


特にうまいなあ と思ったのは、一見ただの背景なのだけども

壁のあっちとこっちで光が当たっている方と影になってる方の真ん中に主人公が立ち

その心の葛藤を表現してある場面から次の場面に移った時、

やはり主人公は、畳と畳の間の真ん中に座っているという場面で、

いやあ、素敵だなあ と惚れ惚れした。



浮世絵的なテクスチャーを使い平面である事を強調しながらも、

画面は様々な色で非常にサイケデリックであり、

「マインドゲーム」でも用いられていた実写を取り込む表現も合わさって、

あくまでもアニメでしか出来ない事をやっている点が私にはとても感動的で、

観てない人は損をしているとは言わないのだけども、

四畳半神話大系」を好きな人とは良い酒が飲める感じがする。

アニメ熱が少し上がって、「タンタンの冒険」「アイアン・ジャイアント」を借りて観たくらい

私は興奮したのでありました。

あと、録音が楽しかったのでまた新曲を書こうと思ったのでした。