SPECというドラマを観ての感想

何故スペックなんてなドラマを観たか?というと、

ビデオ屋にて、ようよう回転しとるわ どんなもんじゃろ?という気持ちが一点。

もうひとつは、横山秀夫的な硬質な刑事物の匂いを

「SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜」

このタイトルから感じ取ったからで、今にして思えばそれは完全な間違いであったが

しかし、どうして其のような錯誤に陥ったかというと

漢字が一杯の題名は、何か硬質な感じがするじゃん?という気持ちが一点と、

警視庁公安部という言葉そのものが持つ力というか、

例えば、左翼的な人に付きまとわれて困っているなんてな人は

玄関に警視庁公安部の看板を出しておけば左翼避けのお守りになる事からも分かる通り、

なんつうか漢字一杯で来られると私は即座に、お役所的な硬さを連想してしまう。

ので、私はスペックをそういう感じで観てみた。


私は大馬鹿野郎だった。

スペックというドラマは硬質とは最もかけ離れたドラマだった。

簡単に言うと、洋ドラマ「ヒーローズ」を日本版の警察組織視点で描いた様な作品で

現場百遍だとか、刑事の勘だとか、聴き込みだとか、山さんだとか、純情派だとか

そういったものは、本当に一切無く

完全なる超能力ものだったのである。


これをして、昔の人は百聞は一見にしかずなんてな事を言っている訳だが

問題は堤。

堤幸彦とは何なのだ。

果たして彼は何なのだろうか。


で、

話は変わって、スペックを観る前私は洋ドラマ「フレンズ」の1,3,5シーズンを拝見したのだが

これが非常に面白く、何でもっと早くに観ておかなかったのかと後悔し、

つくばでの女子3人と男子一人のルームシェア生活を思い出し甘酸っぱくもなり、

話したい時に誰かがいる幸福というものを思ったが、

フレンズは非常に面白いのに対して、スペックのこの体たらくは何だろうと思ったところ

やはり、ヒューモアの差、堤の差に思いを馳せるのは必然で、

私は思った。


フレンズにおいても、誰かを小馬鹿にしたりからかったりというのは日常にあり

いたずらをしたり、ドッキリを仕掛けたりと様々なふざけがあるのに対して、

スペックにおいては、それが観客に対して行われるのである。

堤は、観客を小馬鹿にしからかい、それで面白いでっしゃろーと言っている。

たぶん私はこの点に多いに引っかかっていて、

笑いの程度はひとまず置いておいて、

常に、堤に、堤幸彦に馬鹿にされている、嘲られている感覚があって

私はなんかむかつく。

何故むかつくかというと、その笑いの質がふざけの範疇を超える事が無い為で

結局のところ、笑いの質が低いから怒りしか残らないのである。


堤は、堤幸彦の攻撃対象は視聴者であって

僕ちん今ふざけてまっせー

ロボットですよー 面白いですよー

ここ笑うところですよー

こういったジェスチャー、演出が観ていて非常に癇に障り

私は怒りにまかせブログの更新。

これを読んだ人の中に、堤幸彦ファンがいない事を祈って