走れメロスは走って健康になれたのか

私の知り合いに二人いるマラソン好き。

一人は元から煙草を吸わず、もう一人は煙草を辞めた。

ドラッグは体に悪いよ という流れに対して、マラソンは体に良いよという風潮。

ある松本人志はかつて自著で、

どんなに名作を作ってもドラッグをやっていたと分かったら、その人の事は認められない

みたいな発言をしていて、ドラッグを脳みその筋肉増強剤的な何かだと思っているのかしらん?と思ったものだけど

ではではドラッグと密接に関わりのあるサイケデリック・ミュージックとは何ぞや?となると

つまりは、幻覚剤を使って見た風景を素面で再現するぜ ってなもんで

ドラッグは、作品を作るモチーフにはなり得ても

制作の際に神がかり的な発想を分け与えてくれるものではない。

つうのは、例えば覚醒剤なんてなドラッグも

体に悪いぜ と私の世代は教育されたがしかし、覚醒剤自体に致命的な副作用がある訳では無く

問題は、睡眠不足ってやばいよねー というだけの話である。

現代では結構忘れられがちだが、人間ご飯食わないと簡単に衰弱するよねー という話でもある。

平たく言うと、覚醒剤をやると眠気が吹き飛ぶしご飯を食わなくても元気ハツラツになる訳で

当然3日も不眠不休でご飯も食わなきゃ、そりゃその溜まった疲れと栄養不足から

肌もカサカサになるし、目も充血するわな という話で、

覚醒剤のプロはご飯もちゃんと食うし、睡眠も良く取るのである。

ある意味では超人的な活動が可能になると言えるが、

結局のところ未来から睡眠時間や食事時間を借金する様なものなので、

やなせたかしメソッドと仕事量としては変わらないと思う。


マイルス・デイビスの自叙伝に、

「もうドラッグは辞めた。やるのは酒とマリファナだけだ」みたいなセリフがあって

マイルス・デイビスにとってというか、その頃の多くの人の認識として

ヘロイン以外はドラッグじゃねえ みたいな感じがあって

ラソンの際ランナーズ・ハイになると、エンドルフィンという脳内麻薬が出るが

これは別名「脳内モルヒネ」の事で、

モルヒネからは、ヘロインが精製されるのを考えると

健康の為のマラソンも果たして健康の為になっているのか?という疑問が生じる。

松野明美のしゃべりのスピード感と

プライマル・スクリーム「イーヴル・ヒート」のスピード感に共通する点は無いか?

ちなみにボーカルのボビー・ギレスピーは完全なシャブ中である。


と色々脱線したが、

果たしてメロスは約束を果たした後に健康になったのだろうか?

公衆の面前に登場したメロスは、全裸だったのである。

お分かり頂けただろうか