ショーシャンクの空に雲

中学生の頃に見た「ショーシャンクの空に」という映画が今の場所に収まったのは、

たぶんCUTという雑誌が映画100選的な企画の中で、

数ある名画を抑えて1位に掲げてから以降の事だと思うのだけども

ではでは1位という意味について考えたい。


昨今では、右を見ても左を見ても右翼という状態があって

ネットにおける日々の炎上というのもこれひとえに、

ルールを守ろうぜ的な正義の発露であるとみる事が出来る。

では、ルールとは何かというとこれは単純に罰則の規定であって

ある罪に対して罰が一定にならんといかんよね という事で、

その最上位に位置する憲法というものは、

大体こんな感じでいきまっせ という程度のガイドラインでしかなく、

結局のところ、今を支えているのはモラルでしかない。


以前、政治家が自衛隊について暴力装置だと言って問題になったが

そもそも国家とは暴力装置を持ってしか存在出来ないものであり、

目には目を、歯には歯をの原理でもって

怖いやくざを取り締まるのは、もっと怖い警察じゃなければ務まらず

そこそこ怖い警察しかいないメキシコには、滅茶苦茶怖いマフィアがわんさかいる訳で

やくざ怖いやくざ怖いと市民は怯えるが、いやいや一番怖いのは警察だよと

もっと言えば国家が怖いよとショーシャンクの空には言っている。


つまり、ルールをこれまで守ってきた善人が

不当にルールの上で自由を拘束される事に対して取り得る行動とは何か?

そういった事に対する問いかけこそがショーシャンクの肝であって、

そういった事を考えさせるという意味でショーシャンクは良作であるし

次世代の左翼研修において資料的位置づけを担っていると言える。


監督は、作者は

普段ルールを守っている善人の皆さんにおいても

最終的にルールを破る事で自由を得る彼を誰も非難出来ないだろうと

そう言っているに違い無く

ルール というものを考える上でこれ程象徴的な作品は無いので

1位というのはちょっとあれだけど

まあ出来るだけ若い時に見た方が良い映画ではあると思ったのさ

私は、

4回観て4回とも泣きました(迫真)