アンパンマンにおいて

初めてアップルパイアンパンマンという存在を知った時、

私はアンパンとは何か?アンパンマンとは何か?

といった根源的な疑問を提出された気がした。

ボディにアンパンが載っている、故に彼の名はアンパンマン

漠然とそう認識し、彼のアイデンティティはヘッドにあるものだと思っていた。

何故そういった誤認が生じたかと言えば、

カレーパンマン、食パンマンの存在があったからで

彼らはそれぞれにカレーパン、食パンをボディの上に載せていて

その上で微妙にファッションセンスの相違で個性を演出していると、

つまりは、ボディはヘッドの奴隷ないし従属するものという認識である。

また、

アンパンマンのボディにはアンパンだけが搭載され

カレーパンマンのボディにはカレーパンが搭載され というように

ヘッドに互換性は無く、基本的にメーカー純正のものしか乗らないとの認識も

アップルパイアンパンマンの存在によって全否定された訳で

ヘッドの交換を任意で行う事も可能でありその互換性も確認された。

つまりは、ヘッドはアタッチメントでしかなく

ヘッドアイデンティティ説は覆った。


今ではレギュラーメンバーであるが、

初めてこの二人を見た時の驚愕も今では懐かしい。



初見の時まず、グローブやん。グローブなのに何で胸の文字がGじゃねえんだよ

誰やねん。名を名乗れ と私は怒りを覚えたが、名前を耳にして更にイラッときた

クリームパンダ

クリームパンだけでは飽きたらず、パンダものっけた上で更に

グーチョキパンチ(必殺技)とやはり、手の形ものっかっていて

そうなるとクリームパンはどこに行ったんだという疑問だけが残り

未だにその疑問は解決していない。


そして、次に

トイレットペーパーである。

額の文字はR。ロールの意味だろうとすぐさま納得出来、ファッションセンスも悪くない。

何気にコムデギャルソンを着こなすそのセンス。

アンパンマンの世界観には合致していないが、モードにまで目配せしたやなせの底力。

しかし、トイレットペーパーとは突飛過ぎやしないかと思ったのも束の間

その正体がロールパンと判明した時には、私は荒れた。

扱う武器が紐状のトイレットペーパーであるのは自明なのに何故と私は混乱した。


アンパンマンを見る度、私の心は揺さぶられ

容易に私の想像を超えてくるやなせたかし

ドキンちゃんは、DQNちゃん という事でよろしいのだろうか

見る度に謎は増え、楽しみも増えていく。

山寺宏一さんが抱えるキャラも増えていく。