一億総評論家時代に思う事

先ほどクライム&ダイアモンドという映画を観終わって気分を良くした訳です。

で、全然知らないタイトルだったので世間ではどんな評価なのかと思いAMAZONを観てみたところ

☆☆☆☆

まあそんなところかと思っていると、低評価の人もいるわけです。

でその人は1000以上のレビューをしていて、他にどんなのがあるかと見てみると

半分近くガンダムのフィギュアな訳です。

なるほど、と思い

さらに先へ先へと見ていくと、私のお気に入りインセプションまでもが低評価な訳です。

インセプションの低評価の意味が分からないので、低評価にしている方のレビューをざっと見ていくと

ほとんどが、内容が難解とか分かりづらいとか、見て30分で飽きたとかな訳です。

ちょっと待てよ と。


これが仮りに小説ならどうでしょう

字が汚くて読めないので☆一つです。 とか、

英語で書かれても、英語読めないので☆一つです。 とか、

字が小さくて目が疲れるので途中で止めました よって☆一つです。 とかとか。


同じ事だと思うのですが、皆様はいかがお過ごしですか。


ダメならダメで良いとは思うのです。

世の中、糞みたいな作品は☆の数程ありますもの。

しかしそれならそれで、何故ダメなのか?何故糞なのか?を掘り下げる事こそが

評論であり、レビューであるべきで

最近のテレビは詰まらないから見ていない に通ずる傲慢さを感じます。


詰まらないのであれば、論理的にそのつまらなさを解き明かすべきですし、

難解な事は作品の質とは全く関係無いはずです。

難解な事がダメであるなら、

何故難解であるかを解き明かすべきですし、難解である事がどう作品の質に影響するかまでを

説明して初めて評論と言えるはずであって、

それは日本という国では評論家という職業の立場が異常に他国と比べて低い事も関係しているかもしれません。

良い評論家は、良い作品がある時代にしか生まれない というのは語弊があって

時代が変わる毎に過去の作品の意味も変わりますし、

評論に未来はあるはずです。

あるはずですが、

音楽雑誌のスポンサーの多くはレコード会社やCD屋さんという実情から

なかなか批判的な記事を書けない事実もあります。

だからこそ、ネットに数多溢れる顔の見えない評論家達の質の向上が

今後の音楽や映画に与える影響は計り知れないはずで

そこに一つの突破口もあるはずだと感じています。


良く言われる難解な映画の代名詞

2001年宇宙の旅

ですが、この映画程 映画的な技法と話術がマッチした映画は他に無いでしょうし

何を表現したかったか? という見方は、

何が表現されたか? を理解する上でとても重要な視点だと思います。

という訳で、

クライム&ダイアモンドはオススメの映画の一つになりました!