何故毎年和田アキ子が紅白に出るのか

紅白歌合戦という謎の戦が日本にはある。

謎の選考基準によって男方女方に分かれて戦を執り行うものの、

その勝敗に関して世間の関心は些かも無く、影響力も全く無い。

NHK的バランス感覚により、紅白歌合戦を観る層に配慮して

レコードのセールスのみに絞った選考基準で無い事は明白。

私はそれで良いと思う。

フジテレビの小倉というカツラ置きのおじさんが言うには、

CD売れてないのに出てる人が毎年いるやんけ という事なのだけども

今現在大晦日紅白歌合戦を視聴する層とCDを買っている層は、

果たしてどれほど重なるのであろうか。

紅白歌合戦を観る層が幅広いのであれば、それに配慮するのは道理。

それでなくても、老い先短いご老体の方々が

世界の終わり なぞという姦しいバンドを観させられる訳であって

こっちは人生の終わりだよ という声が聞こえてくる。


さて、そこで和田アキ子である。

どうでも良い若者がどうでも良い歌を歌う中、和田アキ子が歌うのは

あの鐘を鳴らすのはあなた」である。

ここまで書いたら勘の良いあなたは気づいたであろう。

晦日、初詣に向かう途中私達はこんな事を言う。

除夜の鐘が鳴ってるね

そこに微塵の罪悪感も無く、ああ大晦日。今年が終わるなんてな事を思う。

馬鹿だと思う。

除夜の鐘が鳴っている

こんなに罪な言葉があるだろうか。

鳴っているんじゃない!鳴らしているんだ!

誰が? 坊主が!

何故? 大晦日だからだよ!

和田アキ子は歌う。

あの鐘を鳴らすのはあなた」と。

多くの歌手がどうでも良い歌を歌う中、和田アキ子だけは大晦日の歌を歌っている。

坊主まじリスペクトの気持ちで。

和田アキ子紅白歌合戦に出る 当然じゃないか。

ただ聞こえてくる除夜の鐘。

誰も気に止めないその心を和田が救っている。歌っている。

あの鐘を鳴らすのはあなた」と。

坊主は思う。

「この鐘を鳴らすのは俺」と。

それで良いじゃないか と私は思う。

一応調べてみたところ、去年和田アキ子

「今でもあなた」という曲を歌っている。

おい!