最近考えていた事 ワンピース留年組

私が学生の頃は、辺りは焼け野原で白いご飯はお正月の時だけ

国鉄では駅員さんがカシャンカシャンともぎりのハサミを鳴らしてあって、

駅の待合室のストーブの横には石炭が入ったバケツが置いてあり、

スマホが無い変わりに、隣に座った人と挨拶を交わしたりして

お互いの家が近くだと分かると迎えに来た車に乗せて貰ったりなんかして、

という事はあんまり無かったのだけども、

様々な事が変化した。


小学生の頃はコロコロコミックを読み、高学年になると少年ジャンプを読み

なんてな通過儀礼を果たし、それがいつしかヤングジャンプ漫画ゴラクへと向かうなんつうのは

最早世の中の多勢の中に無く、1億総停滞。

自己実現すら意識高い系かっこ笑いに分類される世の中である。


成長という概念は放棄された。

そしてそれを抑制、破壊してきたのはマーケティングや引き伸ばしによるもので

多くの分野から作家性が失われ経済至上の流れが出来た為ではないかと推察する。


つうのは、元少年ジャンプの読者として考えると

様々な連載が始まっては終わりする事で、強制的に物語から卒業させられてきたのだけども

今現在主流とされるものの多くは現在も継続中であって、

ワンピースから卒業出来ないっつうのは単純にワンピースが継続中だからなのではないかと

そう気づいた訳です。

自分にとって新しいものを開拓していくというのは、

見聞を広げ引き出しを増やす事に他ならないのであるけども、

失敗を内包してあり無駄な時間と思えるものとも向き合わなければならない。


かつてはお試しなんてなものは無かった。

お金を払って冒険をしてあり、そしてだからこそ素晴らしいものに出会った時の感動は大きかった。

今の若い人に向かって

ジャケ買い」という行為の面白さを説明するのは難しいだろう。


10年後ワンピースがまだ続いていたら、あなたはワンピースを読んでいるだろうか