にしおかすみこ論

何故今にしおかすみこなのか。いや、今だからこそ読み解きたいにしおかすみこというものがあるはず。

そう、僕らにはにしおかすみこ論が必要なのだ。

田中宗一郎ばりの文体で初めてみたのだけどもいかがだろうか。

私は音楽ライターを馬鹿にしている。

というのも、私はCDを買う時は必ず日本盤を買ってきたのだけども

良い解説がついたCDというのは、非常に少なく

そもそも音楽ライターを名乗っているのに、言及するのは歌詞についてばかりの馬鹿野郎ばかりで

日本盤の半分位の解説には、

今すぐこの下らない解説を読むのは止めにしてCDを聴け! みたいな事や

聴けば分かるとしか言いようがない みたいな事で

そしたら君たちの存在意義って何なのよ

と思い続けてきた。

主に田中宗一郎に対して思い続けてきたのである。

で、にしおかすみこである。

にしおかすみこは、一瞬で記憶の彼方に葬り去られたのであるが

その原因は27時間テレビでの失態が根源にあるとされている。

それが非常に興味深いと思う。

人間であるからして、生きる事に失敗はつきものである。

一度の失敗で全てを失う事があるという事は、逆に言うと

失敗する前の状態がただの仮初めの状態に過ぎなかっただけという見方が出来る。

にしおかすみこにも同じ事が言えるだろう。

お笑い芸人では無い人間が、お笑い芸人の仕事をしていて

ある失敗を犯して、その仕事を追われた

それだけの話ではある。

人生が想像以上に長いものだという認識があれば、

偽物が本物の振りをしていられるのも僅かな時間に過ぎないし、

一時の糊口を凌ぐだけのものでしか無いのは自明で、

僕たちは、今を生きるしかないんだと

そう心に思い、孤独なこの世界に今本物のロックが鳴り響く事を夢に願っている

と結局田中宗一郎