劇中歌問題

この1週間で見た映画は、「007カジノ・ロワイヤル」「007慰めの報酬」「マイ・ボディガード」「ドミノ」「告白」「スターウォーズエピソード3」

とおっさんが気の向くままに映画を選ぶとこうなるんだなあという大変貴重なサンプルなのだけども、

色々思った。

まず、スターウォーズ3を何故見たのか?であるが、

私は幸運にもリマスター版の4,5,6を劇場で観ていて続けて1が公開されて

1を観たところ、大した面白くねーなと思い2を観る時点で微妙な心持ちであった。

しかし、私の弟(映画好き)が、

「2は、ヨーダがめちゃめちゃ速く動くから観た方が良い」というので観た。

2を観て思った感想は、

ヨーダがめちゃくちゃ速く動いていた というものだけで、

正直、ヨーダがめちゃくちゃ速く動くというだけのものに1800円払うのはどうかと思った。

で、3だけは残念ながら劇場で鑑賞するに至らなかったのである。

3を観て思ったのは、糞つまらねえ というもので、

やっぱり観なくて良かったんだなあと思った。

簡単にダメな所を言うと、終始ダイジェスト版を観ている様な感じと言えば観た人には伝わると思う。

で、こんなに酷い出来なら世間でもさぞや酷評の嵐であろうと思って

ネットで検索してみたところ、☆が4,5と大変な高評価で意味が分からなかった。



で、話は変わって問題作と言われる「告白」である。

映像はスタイリッシュだし、セットも非常に良く出来ている。

がしかし、音楽が映像にマッチしているかと言うと微妙だった。

主題歌レディオヘッドはまじで誰得なのだろうか。

緊張感溢れる映像の中、レディオヘッドが流れて思った。

「あ、レディオヘッドだ」

なんて事の無い他愛も無い感想である。

二回目にレディオヘッドが流れた時も思った。

「あ、レディオヘッドだ」

このせいで、私は一々、あレディオヘッドだと思いながら

この緊張感溢れるサイコサスペンススリラーとでも言えそうな「告白」を観ていたのである。

当然、映画の筋に「あ、レディオヘッドだ」と思わせる事は全く関係無い訳で

映画の中で歌があるものを使う事がいかに危険な事か思い知らされた。

これが例えば、「ウォーカー」や「オブリビオン」の様なSFで

失われた文化といった扱いで流れる音楽であれば違和感は無いのだけども

BGMとして歌ものを流す場合は時と場所を考えねばならない。

例えば、海外のポルノでもバックに流れる音楽は非常に匿名性の高い

謎のフュージョン風音楽であり、

アーティストもジャンルも不明である。

それが良いかどうかは置いておくとして、

仮にジャミロクワイが流れるとすると、私は

「あ、ジャミロクワイだ」と下半身丸出しで思う訳で、

その後、デビュー当時の政治的なアプローチに関して色々思ったり

アシッドジャズのその後について思いを馳せたり、

4枚目でベーシストが変わってから駄目になったなあと思ったりと、

様々に思い巡らせる間に風邪を引くなんてな事になりかねなく、

現にスターウォーズエピソード3を鑑賞している最中、

私は乙武についても思いを巡らせていた訳で、

頼むから映画に集中させてくれと映画を観ながら思う羽目になるのは、

私の所為なのか監督の所為なのか分からない。


007カジノ・ロワイヤルを観て思ったのは、

糞だっせえ曲から始まるなあという事で、

そういった点からも、ボーン・シリーズは音楽が良かったなといつもの悪い癖が出て

いつの間にか私の中でボーン・シリーズは名作という評価が定着。

マイ・ボディガードダコタ・ファニングで泣き、

浅田真央の演技で泣いた一週間。