微調性

さあおじさん今日こそは「きっと、うまくいく」借りるぞーと

家を飛び出したのであるが、

今現在、マット・デイモン主演「アジャストメント」を観終わって、

これは一筋縄ではいかないぞと、そう思っている。


ボーン・アイデンティティー」という映画が公開された時、

いち早く映画館で観たという竹内さんに私は感想を聞いた。

彼は一言「良くわからねぇ」と言った後、全然意味が分からなかったという様な事を言っていて

当時愚かにも彼を尊敬していた私はそれを間に受け、まあ観ないでおこうと決めたのであるが

竹内氏も音楽を作る人間であり、その感性に関しては見るものがあって

出会った当初、人間椅子ブラック・サバスユニコーン奥田民生を信望していた彼の作る音楽は

ダサさの中にもきらりと光るポップネスを持ち、

彼のバンドとライブを重ねる事で、私は彼のファンになっていったという経緯もあって

そんな訳で私は彼が面白くないと言うならと、ボーン・シリーズには手を付けずにきていた。

が、その後

滅茶苦茶面白いと薦められた映画が「チャーリーズ・エンジェル フルスロットル」だったり

何故かミスチル好きになっていったりした事もあって

4作目の公開前だというボーン・シリーズを観てみる事にしたのであった。

まず1作目「ボーン・アイデンティティー」を観て思ったのは、

実に単純明快なストーリーで、テンポも良く

チェイスに重きを置いた良質なスパイ映画だなという事で、

全然意味が分からないという竹内氏の意味が全然分からなかったのであるが

いちどきにボーン・シリーズを消化して、

映画館で観たボーン・レガシーも渋い映画であり、

私の中でボーン・シリーズは、チェイスものとしては最高峰に入る娯楽作だと位置づけられた。

そんな事もあって、私は

あのボーン・シリーズを手がけたスタッフが送る!でお馴染みの

デンジャラス・ラン」という映画を鑑賞するに至ったのであるが

これが実に印象に乏しい映画の癖に、

何故かTUTAYAでは延々とこれを押しているのであって、

私は既に1度誤ってこれを借りて、

「この映画観たがな!」と叫んだのであるが、

今日もまた、

「きっと、うまくいく」を借りようとしている最中

あのボーン・シリーズを手がけたスタッフが送る!という文句が目の前に飛び込んできて

はっ とした私は、

ほうほう、ほうほうほうとパッケージを吟味。

すると、全身は不思議な既視感にとらわれ

はっ とした私は、「この映画観たがな!」と絶叫。

しかし時既にお寿司。

スパイもの、チェイスもの、マット・デイモンの口になってしまった私の脳内には

もう「きっと、うまくいく」というインドものは消滅していて

ふらふらと辺りを散策したところ、

あのボーン・シリーズを手がけたスタッフが送る!の文字を発見。

はっ と雷に撃たれた様な衝撃の中手に取ったのは

「アジャストメント」

マット・デイモン主演かつボーン・シリーズのスタッフという

もう、これしかねえ!と言わんばかりの状況。


結果、今日も私は「きっと、うまくいく」を借りられなかったのでありまして

人生なかなかうまくいかないなあとそう思っております。