プリファブ・スプラウト新譜の感想と最近観た映画の感想

プリファブ・スプラウトの新譜を何回か聴いてみて思うのは、

音楽にはドラムとベースがいかに重要かという事で、

歌 というものを第一に据えているプリファブの様な音楽ですらというか

むしろ歌を一番に聴かせたいからこそリズム隊の重要度は上がるのだなあという事で

は、おめえ何言ってんの?という人に説明すると

プリファブ・スプラウトというバンドは私と同じ様な境遇にあって、

女子のコーラスが抜けて、更に他メンバー全員が抜けて

現在、ただ一人で音楽を作っているのであり、

ドラムもベースも出来る人に頼めばいいものを何故だか自分でやるという暴挙に出て

まあこれがプリンスだとかポール・マッカトニーであれば

よくやった 痛みに耐えて頑張った となるのであるのだけれども

悲しいかな プリファブ・スプラウトのリーダーパディ・マクアルーンは

ドラム、ベースの技術は素人だったらしく

聴いていて非常にぎこちない。

ぎこちないので、中々に歌に集中出来ず

歌だけであれば非常に素晴らしいのに、作品の質が少し落ちてしまっている。

しかし、アルバム全体の印象としては軽やかに疾走していく爽やかさがあり

全編通して40分弱という構成は繰り返し聴くのには丁度良く

家のCDプレイヤーに入りっぱなしになっている。


話は変わって、ショーン・オブ・ザ・デッドを観た。

以前に観たのは、3年程前で

当時はプレイヤーのリモコンが消失していて、観た人は分かると思うけれど

DVDを入れてまず一番初めに

→ENGLISH

 日本語

という選択肢を提示されるのであるのだけども、

リモコンの無いが為に、私の取れる選択は

ENGLISH 一択となって、

DVD会社の人は、何故に

→日本語

 ENGLISH

という並びにしてくれなかったのかと呪いたくもなったのだけども、仕方ない

音声が英語で字幕無しという俺は現地人か!という何ともストイックな状況で

私は泣く泣くショーン・オブ・ザ・デッドの視聴に挑戦した。


観てみると、英検3級で渡米3週間の経験がある私であるが

エゲレス人の言っている事はさっぱり分からず、

たぶん滑舌も大いに悪いはずで、

これがカーペンターズであれば、

サッチャフィーリンカーミンノーバミーと聴き取れるはずなのだけども

たった一語の単語すら分からない事が多く、泣いた。

しかし、

人間 集中すれば身振り手振りや表情で概ねどんな事を言いたいかは分かるんだなあ

というのも、私は見始めてみるとぐんぐんに物語に引き込まれ

大いに笑って最後まで視聴出来たのである。

で、何を言っているかは判然とせずとも楽しめた経験から

私は大いに人に薦め、あろうことかビデオ屋でPOPまで書いた訳なのだけども

よくよく考えると、私は何を言っているのか分からないまま

それを楽しみ、感動したのであって

果たしてそれでいいのかと思い、今度は字幕付きでの鑑賞とあいなったのである。


私の勘が良かったのか、一度目の視聴と然程印象も変わらず

非常に楽しい時間を過ごしたが、やっぱり言葉っつうのは凄いね

意味がバシバシ私の中に入ってきて、

物語が非常にスムーズに展開。

字幕って大事なんだねえ と感心した。

で、思ったのは

ショーン・オブ・ザ・デッドという映画は、音楽好きには堪らないな

というもので、これは最初に観た時には思わなかった事だった。

テレビのチャンネルをザッピングしている時に一瞬モリッシーが映るシーンとか

レコードを投げるシーンなんかは、最高の洋楽あるあるになっていたりして

クイーンが印象的に使われているのだけども、

最後のバズコックスの楽曲まで含めて、エゲレス音楽を堪能出来る作りになっている。

まだ観ていない人は、観ると良いと思います。

何か、来年の春にはホット・ファズに続く第三弾も日本で公開予定らしいので

仙台で上映は無いかもしれんけど、非常に楽しみでございます。

以上