フィクションの住人

生まれてきてすいませんという所からのスタートは、

人生の難易度でいうとベリーハード。マスタークラスであるなあと思ったのは、

これを仮にテキストアドベンチャーの形にしてみると非常に分かりやすいのだけど


汝の前に扉がある。とこんな設問があった場合

1,入る

2,死のうかと思つた


とこんな選択肢しか無い訳で、これは非常に難儀である。

自殺の腕はアマチュアなのに、ある意味プロの自殺家と呼んで障りない太宰であるが

人生の岐路、岐路において選択肢の中に死を盛り込んだというのは意外な盲点で

心が折れたから死のうと思つたのだろうに、

何度失敗しても死のうと思う折れない心も持ち合わせていて

僕は面白いなあと思う。


私が「男たちの挽歌2」は名作であるというのと同じ感じフィーリングで

女子は「ラブ・アクチュアリー」が名作だというのも、

これひとえに女性は存在がそもフィクションであるからで、

つまり人生がフィクションで彩られているのであって、

女性は、恋愛にファンタジーを求め戯画化するが

男性は、人生即ち生きる事、戦う事

それは例えば、上司に怒られる、取引先でしくじるといった内面的戦いを

9mmの弾丸やヌンチャク、トンファーに託し夢観る。


女子がメイキャップを頑張れば頑張る程、

男子には必死で嘘をつこうとしている様に見えるのも、

男子は往々にして女心、つまりめごころが分からないからで

何故だか知らないうちに、あなたの為に化粧を頑張っているのだという論理が迫ってきて

そんな事頼んだ覚えは無いなんて言った日には

さいてー と罵られる。

女子は案外簡単にさいてーと言う。

がしかし、男子においては、「最低」かあ。

最も低いのかと言葉を味わい落ち込み

基本的には、死のうと思つたとなって

私は盛大にくしゃみをする。

ふぃっくしょん