音楽家から見た好きな音楽は?への最善の答えの考察

答え、最良の答え、最善の答え

これを求める事は哲学の分野になりますので、今回は最適な答えを求めます。

ただ、どんな場合でも最適な答えというのはあり得ません。

何故なら質問者が変わると、自ずと答えも変わってくるからです。

小学生に、赤ちゃんはどこからやって来るの?と聞かれて

前の戯れ潤滑油離陸 そういった言葉で答えても最適な答えとは言えないでしょう

保健体育のテストで、子供の作り方は?という問いに

コウノトリがやって来ての様な解答では正解は貰えません

ここでは、質問者を幾つか想定した上で最適な答えを探りたいと思います。

その上で、

まずは質問者の事を知らなければならないという、質問に対して質問で返すという極めて無礼な方法を取る必要が出てきます。

「どんな音楽好き?」 「どんな音楽聞くの?」

これに対し、

「っていうか、お前はどんな音楽聞くんだよカスが。先にそれ言えっつうの!死ね!!」

こんな風に返すのではいけません。

相手が怒る可能性があるからです。

この場合、

「あんまり詳しくないですよ」アピールをまずして

さらに、詳しくないから教えてくれ的アプローチを取る事で相手の情報を引き出します。

この後の返答で相手の音楽レベルが分かります。

J−POPしか聞かない相手の場合即座にアーティスト名が出てきます。

「最近は、西野カナ

もしくは、何らかの信者である場合

いきなり勧誘されます。

バンプオブチキンって知ってる?」

こういった相手の場合、

おぎやはぎ、小木的な解答である

ベルベットアンダーグラウンドが好き」では適切な解答であると言えません。

相手は

「はぁ?誰それ?知らねぇし。てか、きもーい

この様な反応で我々の翼を折ってくる事が濃厚です。

こういった相手に対してまず自分がどう思われたいのかで、更に答えは変わってきます。


どうでも良い場合は、

「俺も俺もー」と同調しましょう。

相手はその気になって、うまくいけばマックくらいは奢ってくれるでしょう。


軽いジャブで相手を怯ませたい場合は、

「最近は、JAZZとかクラシックかな」と言うと効果的です。

相手はJAZZという言葉から得体の知れない何かを勝手に感じてくれるはずですし

クラシックと聞くと育ちが良いんだと誤解してくれます。


更に、強烈な一撃で相手の心を折ってやろうという場合は

「J−レゲエかHIPHOP」と言うと威圧的です。

相手は、この人は暴走族ヤンキーかでいづれにしても体育会系だなと思うはずです。


俺に関わるんじゃねえ、お前には興味ねえんだ そういった意思表示をしたい場合であれば、

「基本V系かな」と言うと、相手はそれ以上踏み込んで来ないでしょう。


では、相手が初級者以上の場合はどうか?

これには非常に頭を使います。

ほとんど詰め将棋と言っても良いでしょう。

先ほどの、知らないから教えてスタンスで向かった場合

大概相手は、話をずらします。

「んー、まあ色々聞くかな」この様に、自分の力を誇示するでもなく

多少控え目な感じでぼやかしてきた場合、相手はかなりの手練と思って間違いないでしょう。

「洋楽とか」 「基本洋楽」 「洋楽も邦楽も聴くよ」「古いの」

この時点で具体的な情報を与えてくる相手の場合、基本的には中級者と見て良いでしょう。

しかし、

頭に《最近は》という言葉が付いた場合はその限りではありません。

「最近は古いの」 「最近はJAZZ」 「最近は日本の」

これは暗に過去を匂わせる事で、いろいろと通過済みの可能性があります。

また、洋楽・邦楽という言葉が出てきた場合は相手はそれ程の力量では無いのでリラックスして試合に臨みましょう。

では、中級者に対してはどの様な答えが適切なのか考えると

基本中級者の特徴として、

初心者ではないぜ的なプライドと、音楽における興味が強い時期という事もあり

好戦的で、挑戦的であり、何らかの信者である傾向が強くあります。


軽くあしらいたい場合、

「うちはベルベットアンダーグラウンドかなぁ」

こういった相手に真価を発揮するのが、小木式です。


軽いジャブで相手を怯ませたい場合、

「やっぱりビートルズかなぁ」

以前紹介した《やっぱり》作戦は、この場合非常に有効です。


自分は初心者だけど、相手に一矢報いたい場合、

「洋楽は良く分からないけど、ベルベットアンダーグラウンドは好き」

小木式の汎用性の高さの証明です。


自分は上級者で相手を少しおちょくりたい場合、

「最近はイギリスのニューウェーブのシングルを集めてるよ」

自分は上級者で相手を母性の様なで包み込みたい場合、

カーペンターズとかエアロスミスとかグリーンデイね」

自分は上級者で相手を木っ端微塵に粉砕したい場合、

この場合は、どんどん相手に好きなものを上げさせて全てを受け止めた上で

自分の土俵で勝負する横綱相撲を心から楽しんで下さい。


では最後に、相手が上級者の場合の最適な答えですが

詰め将棋と例えた事からも分かるように、上級者同士のせめぎ合いは

まさに息詰まる攻防の連続です。

上級者は、まず何物の信者ではありません。

これは肝に銘じておいて下さい。

相手は達人です。しかもその達人具合は西洋的価値観の上での達人ではありません。

強さ硬さ そういった物差しではなく

ただただ水の様に漂い、重心がある様でない、ただただこちらの攻撃は受け流され

気付いたら負けていたその様な相手です。

そして、その様な相手は厭世観を持ち中々人里には降りてきません

戦う事に疲れ果て希望を無くし、それでも戦場で生き残ってしまった

そんな悲しい存在です。

そういう人を見かけたら、是非その場合はその人の友達になってあげて下さい。

本当にコメントも無くて、ページビューだけが増えていってるんです。

可愛そうな人なんです。